マンションの履歴書・部屋の履歴書が資産価値向上に役立つかも!?~マンションマニアさんの住まい談義vol.5~

マンション・ラボ編集長・伊藤が、ネットで人気のマンション評論家マンションマニアさんにお話を伺うシリーズ第5弾は、「マンションの履歴書・部屋の履歴書」です。

「え、マンションに履歴書って、就活でもするの?」と思ったアナタ。
そうです!まさに「マンションの就活」ともいえる、買い替え時やマンションの維持に役立つのです。

そもそも、マンションの履歴書って何?

伊藤
「マンションの履歴書」ってどういうことなのでしょうか?
vol.3で、これからのマンションは、情報を「全部見せる化」が大事になってくるという話を伺ったアレですよね?

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マンションマニアさん
そうです。新築分譲マンションは、パンフレットやホームページでたっぷりと情報を提供してくれますよね。しかし中古マンションは、いつ頃大規模修繕が行われた程度の情報しか公開されていません。ハード面やソフト面で、いつ何をどういう風に変えたとか、その人となりを紹介する履歴書と同じような詳しい情報を公開しているマンションさんはまだまだ少ない気がします。

伊藤
中古情報を見ていると、仲介業者さんによっては、外観・内観写真や情報が少ないこともありますね。

vol.1で紹介してもらった、カーシェア、汚れないレンジフード、自動洗浄機能付き浴槽といったトレンド設備がそのマンションに入っているってわかったら、かなり購買欲が増す気がするのになあ。

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マンションマニアさん
中古マンションの情報は、仲介している不動産会社さんが独自に情報収集して用意されているのがほとんどです。マンションの長所をよく知っているのは、やはり住民です。

管理組合として、統一した物件概要などが記載された「マンションの履歴書」を公開していれば、中古物件を購入する人にも賃貸で借りる人にも役立ちます。そのおかげで「すぐ売れる・すぐ借り手がつく」マンションになれば、資産価値向上につながると思いますよ。

管理パンフレットを独自につくったマンションもある!

伊藤
以前取材した京都・西京極大門ハイツさんは、住民がマンションを売る際に活用できるように、「管理に関わる重要事項書」というカラーパンフレットを管理組合で独自に制作されています。

マンションの物件概要だけでなく、防災やコミュニティ活動などのソフト面の情報も掲載されていて充実した内容です。新たに入居した住民さんへの説明にも使えるし、販売を仲介する不動産会社にとっても役立つのでそのパンフレットを買い求める会社さんも多いそうです。

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マンションマニアさん
それはいいですね。「マンションの履歴書」には、住む上でのマナーやマンションとしての指針も明記しておきたいです。見た人も「管理がしっかりしているマンションなんだな」とわかりますし、きっと中古市場で差別化できる「選ばれるマンション」になっていくはずです。

管理組合として、「マンションの履歴書」をつくろう!

伊藤
ふむふむ。「マンションの履歴書」って良いこと尽くめですね。
弊社には、管理組合支援サービス「Mcloud管理」(外部リンク)という管理組合さんの業務をサポートするWebシステムがあるのですが、これはクラウド上で議事録やファイルを共有できます。
ここに、「マンションの履歴書」のテンプレートをつくって保存しておけば、更新や共有が簡単にできるんじゃないかな、といま思いました。

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マンションマニアさん
やはりこれからは、マンション情報の電子化が重要ですね。理事さんも1年毎の任期だと、内部情報の共有が徹底しないでしょうし、「マンション情報の見える化」は外部にも内部にも重要なことだと思います。

伊藤
以下にちょっと「マンションの履歴書」の項目をイメージしてみました。

マンションマニアさん
マンションの公式ホームページを開設して、そこに「マンションの履歴書」情報を公開してもいいですね。中古マンションを探している人は、ネットで情報収集をしますから、そこで自分が検討しているマンションの内容を知ることができれば、かなり購入決め手のひとつになるはずです。

伊藤
買い替え検討者はどういう情報が知りたいのか、きちんとそのあたりのニーズを探って、的確な情報を公開したいですね。

部屋(専有部)の履歴書づくり

伊藤
以前、部屋を美しくステージングして自分のマンションを高く売る方法を教えていただきました。そのときに、部屋の設備のカタログもきちんとファイルして閲覧してもらったと聞きましたが?

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マンションマニアさん
新築で購入したマンションだったら、入居時に設備の取扱説明書などの入った分厚いファイルをもらいますよね。そのファイルは、次に住む人に差し上げるようにしています。
「マンションの履歴書」だけでなく、できれば自分の「部屋の履歴書」もあれば、売るときに役立つと思いますよ。

伊藤
あー!それはいいですね!
マンションマニアさんは、どういう「部屋の履歴書」を保存されているんですか?

マンションマニアさん
私は、マンションに関わるさまざまなものをアナログでファイル保存しています。販売時のパンフレットや広告チラシなんかも見返すと楽しいですよ。

他にキッチンをいつ頃どんな風にリフォームしたとか、自分の部屋に関わるすべてのことを残しておけば、販売時に役立つ「部屋の履歴書」ができます。

伊藤
電子ファイリングシステムに、部屋の履歴書を保存しておけばいいですね。
編集部のスタッフが、EVERNOTE(外部リンク)というデジタル情報をまとめるツール上に、自分の部屋のノートを作っていたんですけど、これがそのまま使えるんじゃないかな。

部屋の情報をまとめた電子ノート。

マンションマニアさん
ああ、いいんじゃないですか。スマホからも閲覧できますしね。

伊藤
写真も動画もURLもなんでも保存できるらしいです。交換したシャワーヘッドやキッチンの水栓には、メーカー公式サイトのURLが貼ってあって、そこへ飛ぶことができます。電化製品の取扱説明書なんかは、メーカー公式サイトにアーカイブされていますから便利ですよね。
販売時の間取り図も入れてあって、部屋のサイズもわかります。スタッフによると、家具を買い替えるときなんかにも役立つという話でした。

マンションマニアさん
「部屋の履歴書」は、自分の部屋を売るときだけじゃなく、自分の部屋の記録として役立ちますね。メンテナンスの目安を知るのにも使えるんじゃないでしょうか。愛着を持って住んでいる自分の部屋ですから、手をかけた記録が一目でわかるのって便利ですよ。

伊藤
これからは「マンションの履歴書」「部屋の履歴書」を持っていることが当たり前になっていくと、中古市場が活気づきそうですね。

マンションマニアさん
「マンションの履歴書」「部屋の履歴書」は、住民がどのくらいのそのマンションを気に入って愛していたかという証でもあります。次に住む人へ、部屋やマンションの記録や記憶を受け継いでいくという意味でも、とても意義があることだと思います。

伊藤
売る方にとっても買う方にとっても、マンションや部屋の記録が共有できればいいですよね。愛着も深まるにちがいありません。これからの時代に必要なのは「マンション愛なんだ!」と思いました(笑)。


次回は、対談の最終回。マンションの未来について考えてみたいと思います。
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マンション評論家 マンションマニアさん

mannmani
年間約80件、通算800件以上のマンションのモデルルームを訪問してきたマンション評論家・マンション購入アドバイザー。18歳からモデルルームに通い始め、20歳で初めてマンションを購入して以来、6回のマンション購入経験がある自身の体験を活かし、2011年のブログ開設以来、公平な立場で分譲マンション探しのアドバイスを行う。不動産関連メディアの記事寄稿、コンテンツ協力など多数。

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2018/01/23

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