【災害時のギモン2】怪我をしたとき、保険証・お金がなくても病院に行っていいの?

みなさん、こんにちは。税理士の井庭です。
災害時は、常に危険と隣り合わせであり、避難する途中で怪我をしてしまう場合や、自宅待機している場合に家具が倒れてきて怪我をしてしまう可能性も考えられます。

今回は、万が一、災害時に怪我をしてしまった場合の「医療費の負担」について、お話したいと思います。

1.保険証がない場合の医療費負担額

通常であれば受診時に保険証がない場合、保険適用ができず10割で全額負担することになります。ただし、震災等の場合には、最低限の情報を病院に伝える事(※1)により、保険証がない状態でも10割の医療費を3割負担により受診することができます。

熊本地震を例に挙げると、これは地震の翌日には厚生労働省が保険証なしで病院代について保険適用させることを発表したことに起因しています。

(※1)病院に伝える「最低限の情報」とは?

保険適用をして受診するために必要な、最低限の情報とは、以下の通りです。

1.氏名
2.生年月日
3.連絡先(電話番号)
4.加入している医療保険が分かる情報(※2)

以上の4項目がわかれば、保険証を持っていなくても、健康保険を使って病院を受診することができます。

(※2)加入している医療保険が分かる情報とは?

加入している医療保険が分かる情報とは、ご自身の加入している健康保険が、どの健康保険かということです。具体例としては以下の通りです。
・国民健康保険なら、○○市の国民健康保険
・後期高齢者なら、〇〇市の後期高齢者医療保険
・地方公務員なら、共済組合保険
・東京都に住んでいて、美容室で働いている→ 美容国保or国民健康保険
などです。

2.手持ちのお金がない場合の医療費は?

医療費が猶予・免除になる場合もあります。
熊本地震の場合を例にあげると、厚生労働省が発表した一定の要件(※3)のうちいずれかに該当する場合は、医療機関、介護サービス事業所等の窓口での医療保険の窓口負担や介護保険の利用料の支払いが一旦猶予され、受診した際に支払を求められることはありませんでした。

さらに熊本県内の全ての市町村国保、後期高齢者医療、協会けんぽや介護保険に加入している方などは、猶予された窓口負担は免除されました。

(※3)一定の要件とは?
①住家の全半壊、全半焼またはこれに準ずる被災をされた方
②主たる生計維持者が死亡し又は重篤な傷病を負われた方
③主たる生計維持者の行方が不明である方
④主たる生計維持者が業務を廃止、又は休止された方
⑤主たる生計維持者が失職し、現在収入がない方

3.まとめ

災害時に怪我をしてしまったら、「保険証がない」「手持ちのお金がない」ということは心配せず、まずは病院にいき診察してもらいましょう。
また、安心して病院に行くために「自分がどの健康保険に加入しているのか」を今一度確認して、災害時に怪我をしてしまった場合の「知識としての備え」を心がけましょう。

災害時にまつわるお金のことは、こちらも参考にしてみて下さい。
【災害時のギモン1】災害時に通帳・キャッシュカード等がない場合、お金の引き出しは可能なの?
【災害時のギモン3】被災した場合の住宅ローンの返済はどうなるの?

【プロフィール】

井庭 麗(いば あきら)
昭和51年神奈川県川崎市生まれ。税理士・米国税理士・行政書士・相続診断士・CFP
井庭麗税理士事務所 代表。
株式会社ワニマル代表取締役

大学卒業後、個人業務・法人業務・相続業務の各分野に特化している3つの税理士事務所を渡り歩き、その間に税理士資格を取得し、税理士登録。登録して3年後の平成25年独立。
独立後は、「楽(ラク)をする」のではなく、「楽(たの)しむ」をモットーに、色々な場所に顔をだし、色々な人から、色々な事を吸収させてもらうスタイルを貫いている。
趣味は地域貢献。

2017/10/23

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