【災害時のギモン1】災害時に通帳・キャッシュカード等がない場合、お金の引き出しは可能なの?

みなさんこんにちは。今回から、主に災害時のお金や保険について役立つ記事を書くことになった税理士の井庭です。

みなさん、災害時の備えとして、備蓄食の準備や家具の固定などは行っているかと思います。ただ、災害時は自分の想定外のことが連続して起こるものです。ですから、できるだけ被害や困ることを具体的に想定し、事前に知っておくことがとても大事だと思います。

今回私からは、お金に関する知識、「災害時のお金の引き出し方」について、お話したいと思います。

東日本大震災や熊本地震の場合、各銀行・信用金庫・郵便局金融機関などは、預金通帳、キャッシュカード、印鑑がなくても本人確認をして10万円まで(ゆうちょ銀行は20万円まで)の預金の引き出しに応じていました。

1.通帳やキャッシュカードがない場合

通帳やキャッシュカードがない場合、金融庁等の金融上の措置(※1)の要請を受けた各銀行・信用金庫・郵便局などでは本人を確認する運転免許証や健康保険証等の本人確認書類(※2)があれば、一定限度の金額までは預金の引き出しに応じています。

2.届出の印鑑がない場合

届出の印鑑がない場合には拇印にて応じています。

3.被災先に取引金融機関がない場合

被災地から避難された方の中には、避難先に取引金融機関の支店がないという場合もあります。このような場合でも金融機関によっては、預金の引き出しに応じてもらえることがあります。

また、本人確認書類がない場合でも、例外的に店頭で口頭確認により引き出しできる場合もありますので、諦めずに金融機関の窓口に問い合わせをしましょう。

(※1)金融上の措置とは?

震災等発生時に金融庁・財務局が、被災者の方々に対し、以下のような金融上の措置を適切に講ずるよう各金融機関に要請します。
・預金通帳やキャッシュカードを紛失した場合でも、預金者本人であることを確認し引き出しに応じること
・届出の印鑑がない場合には、拇印にて応じること
・震災等の影響を直接・間接に受けている方々からの借入金の返済猶予等やつなぎ資金等の借入の申込みには、できる限り応じること。
・災害時における手形の不渡り処分について配慮すること
・保険金の支払いについて、できる限り迅速に行うこと。

(※2)本人確認書類とは?

本人確認書類とは、運転免許証、健康保険証、国民年金手帳、児童扶養手当証書、母子健康手帳、住民基本台帳カード(氏名、住居、生年月日の記載のあるもの)、旅券(パスポート)、外国人登録証明書、その他官公庁から発行された書類等で、氏名、住居、生年月日の記載のあるもの(顔写真のあるもの)などをいいます。

4.まとめ

災害時の預金の引き出しについては、金融機関はできる限りの柔軟な対応をしてくれるところが多いです。しかし、災害時に時間をかけず、スムーズに預金を引き出すには、なんと言っても重要なのは『本人確認の可否』です。ですから、もし避難することになったら、「本人確認ができる書類だけはもっていく」という「知識としての備え」を心がけましょう。

災害時にまつわるお金のことは、こちらも参考にしてください。
【災害時のギモン2】怪我をしたとき、保険証・お金がなくても病院に行っていいの?
【災害時のギモン3】被災した場合の住宅ローンの返済はどうなるの?

【プロフィール】

井庭 麗(いば あきら)
昭和51年神奈川県川崎市生まれ。税理士・米国税理士・行政書士・相続診断士・CFP
井庭麗税理士事務所 代表。
株式会社ワニマル代表取締役

大学卒業後、個人業務・法人業務・相続業務の各分野に特化している3つの税理士事務所を渡り歩き、その間に税理士資格を取得し、税理士登録。登録して3年後の平成25年独立。
独立後は、「楽(ラク)をする」のではなく、「楽(たの)しむ」をモットーに、色々な場所に顔をだし、色々な人から、色々な事を吸収させてもらうスタイルを貫いている。
趣味は地域貢献。

2017/10/17

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