防災用品に液体ハミガキを!被災時にも口腔保健(オーラルケア)が大切です

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災害時の避難所生活では、水不足でオーラルケアを怠りがちです。しかし、災害時こそオーラルケアを徹底して身体の健康を維持する必要があります。

「乳児だから、入れ歯だから、大丈夫」ではない!災害時の健康を守る歯みがき

過去に発生した大地震では、災害時のオーラルケア問題が取り沙汰されてきました。
避難所生活では、歯ブラシや十分な水もない状況で、口腔を清潔に保てないことから、特に高齢者の方に誤嚥性肺炎が多くみられました。

これは、口腔の細菌数が増加し、免疫力が低下したことにより、風邪やインフルエンザの気道感染や歯周病の悪化による動脈硬化やインスリン抵抗性の亢進が進み、脳梗塞や肺炎の増加へつながったと言われています。

厚生労働省「被災地での健康を守るために」平成23年7月25日版

避難所でも「どうせ乳歯は生え替わるから、多少虫歯になっても大丈夫」というお母さんがいらっしゃいましたが、そんなことはありません。乳歯のうちから虫歯にならないことが、その後の永久歯の健康にもつながります。

また、入れ歯を使っている高齢者の方々が、口腔ケアを怠ると、誤嚥性肺炎などの呼吸器感染症を引きおこしやすくなります。

サンスターさんが、防災時のオーラルケアを啓蒙する特設サイトを公開されていますので、ぜひ参考になさってください。私も、テレビCM出演や防災用品のチェックリストの監修をお手伝いしました。サイトでは、災害時のオーラルケア方法の説明や、防災オーラルケアハンドブックのダウンロードができます。

覚えてください、防災にオーラルケア。|サンスター

防災用品に、液体ハミガキや歯ブラシは入っていますか?

防災用品には、水が少ない場合にでもオーラルケアを行える液体ハミガキや歯ブラシを入れるようにしましょう。

液体剤型の商品には、液体ハミガキと洗口液の2種類があります。液体ハミガキは、適量を口に含んでブラッシングをすることで口腔疾患を予防できます。洗口液は、歯を磨いたあとの仕上げに使います。

被災時に液体ハミガキや洗口液がなければ、うがい薬で代用したり、少量の水やお茶で「ぷくぷくうがい」をします。
歯ブラシがなければ、柔らかいガーゼやサラシ、ハンカチ、ティッシュなどで歯を拭うことでも効果があります。

家庭でも防災備蓄や防災用品を備えるなど、防災意識が浸透してきていますが、災害時のオーラルケアの徹底についてはまだまだ意識的になっている人が少ないかもしれません。

オーラルケアは、歯だけでなく体のすべての健康に結びついています。体調を崩しやすい災害時だからこそ、できる限りオーラルケアを大切にするよう意識的になっていただければと思います。

2015/11/09

プロフィール

国崎 信江

危機管理アドバイザー。危機管理教育研究所代表。女性として、生活者の視点で防災・防犯・事故防止対策を提唱している。文部科学省地震調査研究推進本部政策委員、防災科学技術委員などを務める。講演活動を中心にテレビや新聞など各メディアでも情報提供を行っているほか、被災地域で継続的な支援活動も行っている。

おもな著書に『大地震対策 あなたと家族を守る安全ガイド : ビジュアル版』(法研)、『震度7から家族を守る家: 防災・減災ハンドブック』(潮出版社)、『マンション・地震に備えた暮らし方 (地震防災の教科書)』(つなぐネットコミュニケーションズ)などがある。


株式会社危機管理教育研究所

一般社団法人危機管理教育研究所


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