地震防災の教科書~マンションで安全に暮らすためにいましておくこと、いますぐできること。

2013年3月に出版されたばかりの新刊『マンション・地震に備えた暮らし方』の内容と、読者モニターの皆様からお寄せいただいたご意見や感想をご紹介します。

マンション居住者のための防災、マンションに特化した防災の実践書

先日、著書『マンション・地震に備えた暮らし方』(エイ出版社)を出版いたしました。マンション・ラボの記事でも取り上げていただきましたので、本の詳細については、そちらの記事をご覧ください。

緊急出版!マンション地震対策に特化した「マンション・地震に備えた暮らし方」

これまでの防災マニュアルや防災本は、戸建ての居住者を想定したものばかりでした。

そこで2010年にマンション居住者向けに『マンションみんなの地震防災BOOK』を出版したところ、マンションに特化した防災本はいままでになかったものだと皆様から大変よい評価をいただきました。

また、3.11以降の余震や計画停電が続く中、この本を役立てていただいたという声も伺いました。

そこで、今回の新刊は、『マンションみんなの地震防災BOOK』からさらに一歩も二歩も踏み込んで、マンションに居住する生活者の視点から、より丁寧により具体的に、実際にできることをアドバイスしています。

液状化やマンション特有の地震被害想定などについては、3.11の実例も踏まえて、都市部における「マンション近隣の被害想定」を新たに盛り込みました。

また、管理組合や理事会の皆様向けに「マンション全体で考える防災対策」として、いざというときに助け合える仕組み作りをアドバイスしています。

少しでも多くのマンション居住者の方々に、役立てていただければ幸いです。

読者の声

マンション・ラボで実施した読者モニターの方から、さまざまな有益な読後の感想文を寄せていただきました。

この本は、日本中のマンションに住むすべての方に一読していただきたい本です。

私自身は現役の自営業ですが、68歳で体力にはあまり自信がありません。

「いざという災害時には、マンションで、どうなるのだろうか?」と不安で、人に頼らず、自分たち家族で対処するには?という「まずは、どんなことが起きるのか」についてさえまったく考えが及びませんでした。

水も止まり、電気、ガスが止まる事態について、想像もできていませんでしたし、実際に準備しておくべき物も、まったく違っていました。

しかし本を読んで、愕然としただけでなく、ほっとしたこともありました。「Part-5マンション全体で考える防災対策」を、同じ屋根の下に暮らす人たち全員が読んでくださると、防災の心構えができそうです。

心に染みたのは「自分はどのような場面で助けてほしいのか。逆に、どのようなことなら協力ができるのか。あらかじめ、マンション内で共有をしておくことが大切です」という文章でした。せめて、それさえ出来ていれば、本番では、命がけで、災害対策本部の立ち上げなども可能になりそうだと思いました。
(東京都 Kさん 女性)

国崎より

この方は、3年ほど前にマンションに引っ越したばかりで隣同士のつながりが希薄なのだそうです。この本を同じマンションの先輩居住者の方にお貸しして、防災の相談をしてみようと考えているとのこと。居住者同士で情報共有して、ご自分のマンションの防災を話し合うきっかけづくりになってくれれば幸いです。

一家に一冊、各管理組合や町内会にも一冊は必要な本である。

2011年の3.11東日本大震災は、地震・津波・放射能等の自然災害の恐ろしさを教えてくれた。その自然災害は、一つだけが突発的に発生するのではなく連鎖的に波状的にやってくる。

だから個人が身を守るだけでなく、家族・近所、地域全体で防災に対処する必要がある。

その意味で、この本は、普段の生活のあり方から家族・近隣の付き合いからも防災対処のあり方等々の基本から書いている。

すべてイラスト入リで、部屋毎に事象別に丁寧に書かれてあるのでわかりやすい。
特に、付録にある「我が家の防災マニュアル」や「防災チェックリスト」は、今すぐにでも使えるいい資料である。

一家に一冊、各管理組合や町内会にも一冊は必要な本である。

今回の3.11は、我々に何かを教えてくれた。「天災は忘れた頃にやって来る」から「忘れた頃にやって来た」のだ。だから「備えあれば、愁いなし」と考えて行動すべきである。

それは、この本を読むことから防災の備えが始まると言えるかも知れない。
(千葉県 Kさん 男性)

国崎より

防災は、特殊なものではなく、むしろ日常的なものです。ご自分のお部屋の防災が整ったら、ぜひマンションの共用部、居住者の皆様との関わり、コミュニティへと、徐々に防災対策を広げてみてください。ひとつひとつ確実に準備を積み上げていくこと、それが「備えあれば、愁いなし」につながります。

備えることは怯えることではない。改めて、もう避難所には行かないと心に決めた。

この本は「マンションで被災する」「被災後もこのマンションで生きていく」ということを他のどんな本より明確にイメージさせてくれる手引書だ。

とにかく被災後の自分の周辺イメージが見えてくる。話の途中で出てくる備蓄品のカタログや、便座に設置された黒いビニール袋の写真を見れば、誰だって「近々こんな食事をしてこんな便器で用を足すのか。」と思うだろう。

この本を読んで、改めて、もう避難所には行かないと心に決めた。その人の棲むマンションこそが、本来「一番安心できる避難所」になるはずだからだ。

地震発生時の危険から身を守り、不快な生活環境の下での相互配慮を自ら肝に銘じ、水や燃料や食料備蓄を日ごろから習慣化する人がマンションに増えていったなら、有事に実力を発揮する最強のマンションコミュニティが、ゆとりを持ってその地域をも助けていくことだろう。

備えることは怯えることではない。みんなが元気なときにこそ、減災の準備で大いに盛り上がってほしい。地震国ニッポンに生きる賢い日本人がもっと増えたらと願うばかりである。
(東京都 Iさん 男性)

国崎より

「備えることは怯えることではない」、まさにその通りです。備えがあるからこそ、落ち着いた行動がとれますし、他の人を助ける心の余裕が生まれます。ぜひマンションの交流を意識して、防災に強いマンションコミュニティを構築してください。ひとつでも多くそんなマンションが増えることが、地震国日本に住まう強さにつながることでしょう。

すべて紹介しきれませんでしたが、読者モニターの皆様のご意見・ご感想ありがとうございました。読者の皆様が、この本をきっかけにして、真摯に防災に対峙し、気付きを得てくださったことは有り難いことだと思っております。

防災のために心がけること、行動することが、マンションの人と人の絆をより深いものにします。防災だけに限らず、よりよいマンション生活をお過ごしになる手助けになれば嬉しいです。

『マンション・地震に備えた暮らし方』(エイ出版社)

※アマゾンなどのネット書店や全国の書店でご購入いただけます。

2013/04/26

プロフィール

国崎 信江

危機管理アドバイザー。危機管理教育研究所代表。女性として、生活者の視点で防災・防犯・事故防止対策を提唱している。文部科学省地震調査研究推進本部政策委員、防災科学技術委員などを務める。講演活動を中心にテレビや新聞など各メディアでも情報提供を行っているほか、被災地域で継続的な支援活動も行っている。

おもな著書に『大地震対策 あなたと家族を守る安全ガイド : ビジュアル版』(法研)、『震度7から家族を守る家: 防災・減災ハンドブック』(潮出版社)、『マンション・地震に備えた暮らし方 (地震防災の教科書)』(つなぐネットコミュニケーションズ)などがある。


株式会社危機管理教育研究所

一般社団法人危機管理教育研究所


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