株式会社つなぐネットコミュニケーションズでは、2010年10月16日に「マンション防災フォーラム2010」を開催いたしました。昨年に続き2回目となる今回は、防災の専門家である国崎先生と、兵庫県の大規模マンションで防災会長をつとめる大西さんによる2部構成。100名を越える来場者の95%以上から「参考になった」との感想をいただきました。ここでは当日の様子の一部をご紹介いたします。

危機管理教育研究所 代表 国崎信江氏
防災関連専門委員会に所属し全国で防災・防犯対策の公園の傍ら、NHK教育テレビなどのメディアに多数出演し情報提供している。
危機管理教育研究所
加古川グリーンシティ防災会 会長 大西賞典氏
兵庫県にある大規模マンションの自主防災組織会長。多才な防災活動は高く評価され、「防災功労者内閣総理大臣表彰」等数々の受賞歴をもつ。
加古川グリーンシティ
【第1部講演】 講師:国崎信江 氏
いま、マンションが取り組むべき地震対策
国崎先生からは、プロの視点から見たマンションの地震被害想定や、管理組合で行うべき防災の取り組み、地震発生時の対応などについて、お話いただきました。
「日本は自然災害のデパートメント!」居住エリアの防災情報をまずは知っておく。
- マンションは階によって揺れの大きさが違う!居住階層に合わせた防災対策が必要。
- 防災は、「思い」「備え」「技術」「組織力」が不可欠!自立した備えと防災エキスパートの育成を。
- 5秒でひとつ行動できる! 緊急地震速報で守れる命がある。
Q & A
Q 地震発生後に、マンションの配管が壊れているかどうか、自分たちで知る方法はありますか?
A 基本的には通水チェックしかありません。段階的に通水し、床や天井に漏れていないかチェックします。設備構造による違いもありますので、事前に業者確認しておきましょう。
Q 非常食の備蓄は、防災委員会または個人で行うのと、どちらがいいでしょう?
A 非常食は賞味期限もありますし、定期的に予算が必要になることも見据えて計画してください。ただ、自分の食べる分は自分でまかなうという、自立した備えを促すのが大切です。
大地震が発生した場合、避難所は人であふれるため、建物の被害がなければマンション居住者は避難所に入れない可能性があります。
そうお話しすると、皆さん驚かれます。でも、実際には自室での生活を強いられる可能性が高いのです。だからこそ、自分たちで自分を守る、自立した備えの必要性があります。
そのことを、住民おひとりおひとり真剣に受け止めていただき、一人でも多くの方に、「防災」という気付きを与える場になっていれば嬉しいですね。
第2部講演
講師:大西賞典 氏 震災を体験!実例から学ぶ防災マンションづくり
革新的な防災マンションと評判の高い加古川グリーンシティ。そちらで防災会の会長をつとめる大西さんからは、楽しい関西弁トークで、活動や防災論などのお話を伺いました。
防災とは、「自分の大切な人を守る」こと。これに尽きる!
- 防災意識は、熱しやすく冷めやすい。だから生活防災を!
- 繰り返し行う、続けていくのが生活防災という考え方。
- 災害時に役立つ特技を事前登録する「町内チャンピオンマップ」で防災力をアップ!
- 参加しない人は助けられない!マンションで長屋づくりをしよう!
Q & A
Q 食料は3日なくても我慢できますが、トイレは3日も我慢できない。何か対策されていますか?
A 最終的には自分のトイレです。ゴミ袋を使って塩素系漂白剤で匂い消しするなど、水を流さないトイレの方法を編み出すしかないでしょう。それに、3日食べるのを我慢できても、4日目以降にまともに動けません。長期戦の災害に耐えるためにもやはり食料備蓄も必要なのです。
Q リーダーとして心がけていることはありますか?
A とくかく近所の人に挨拶する事です。どんなに疲れて帰ってきても絶対に笑顔でね(笑)。災害時でも笑顔でシビアな事が言えるように。また、いざという時はたとえ僕がいなくても、防災会の誰もがリーダーとして行動できるような体制作りを心がけています。
今日ご参加の皆さん、前向きに防災のことを考えている人ばかりで、話し甲斐がありましたね。
防災も、発想を転換すればいいんです。非常食にしたって、カンパンじゃなくて好物の缶詰を多めに買えば備蓄ですよね。普段から普通に食べて、減ったら買い足すだけで続けられますから。
自分たちの知恵と工夫で実践していく。行政に頼りっぱなしにならない。
そんな「自主防災」という意識がもっとひとりひとりに広まっていけ
ば、災害に強いマンションがいっぱい育っていくと思います。
来場者の声
私達もマンション自主防災会を立ち上げ、今年で3年目。今日のお話を聞き、逆に道のりの遠さや難しさを痛感しました。ユーモアを交えた楽しいトークを聞いて、もっと我々も「楽しんで」防災を進めていかなくてはならないと思いました。
(大規模マンション自主防災会の皆様)
国崎先生の話では、管理組合としてやるべきことの優先順位が参考になりました。大西会長から人とのつながり方の実例を聞けたのは大きかった。現在近隣の高層マンションが複数集まり、防災会を組織しています。今回の内容をぜひ役立てたいですね。
(高層マンション元理事長様&大規模高層マンション自治会副会長様)
うちでも同じ自主防災会をやっておりますので、今日のお話を伺い、我々も概ねできているなと再確認できました。さらに、自分達でカバーできない配管やエレベーターのチェックなど、今後の課題が明らかになってよい気付きを得ました。
(大規模マンション自主防災会 副会長様)
国崎先生が紹介された地震の実験映像は、かなり衝撃でした。大西会長の話も個性的で興味深い。以前理事長をやっていましたので、コミュニケーションの難しさは身に染みてわかります。こういう方法論もあるのかと目から鱗でした。
(マンション元理事長様)
自分が住むマンションがどんな風に防災に取り組んでいるのか、理事会任せにせず、知っておく必要があると気付きました。防災意識を持ち、進んでコミュニケーションをとることが重要ですね。
(高層マンション居住者様)
防災活動は住民の意識向上が課題なので、今後は国崎先生のセミナー的なことをうちでも行ってみたいと思います。備蓄品についての考え方や具体的な話がきけたことも大変参考になりました。
(マンション理事長様&防災ご担当様)
※当記事は株式会社つなぐネットコミュニケーションズ運営サイト「Chorocobi」に過去掲載した記事を転載しています。











