[マレーシア・クアラルンプールのマンションライフ] 日本人移住者も多い街のマンションとは

クアラルンプールってどんな街?

マレーシアの首都クアラルンプール(KL)には近年、多くの日本人が移住されています。退職後のセカンドライフを過ごす方が多いようですね。

物価が安くて治安がいいうえ、日本人のコミュニティがあって暮らしやすいというのがその理由。でも、この街の魅力はそれだけではありませんよ。

クアラルンプールは人口160万人以上。世界都市ランキングにおいて、東南アジアではシンガポール、バンコクに次ぐ第3位につける大都市です。

そんな街の発展を象徴するのは、ふたつの大きなタワー。ひとつ目は、特徴的なカタチの「KLタワー」です。高さ421mで、通信塔としては世界第4位の高さ。

その足下にはKLCC(クアラルンプール・セントラル・シティ)パークという緑豊かな公園があり、摩天楼に囲まれた、さながらニューヨークのセントラル・パークのような場所です。子どもだけが入れる無料のプールもあり、市民の憩いの場となっています。

夜になると美しくライトアップされるKLタワー。奥に見える大きな建物はペトロナスツインタワーのタワー2だ

街の発展を象徴するふたつ目のタワーは、「ペトロナスツインタワー」。高さ452mの巨大な双子のビルです。マレーシアの国立石油会社ペトロナスによって建てられ、マイクロソフトや中東のテレビ局アルジャジーラなど、世界にその名を知られた企業のアジア拠点が置かれています。

空にそびえるペトロナスツインタワーの姿は、クアラルンプールの至る所から見える

郊外に一歩出ると、「ゲンティン・ハイランド」という娯楽施設が大人気です。テーマパーク、ゴルフコース、国内唯一の政府公認カジノといったさまざまなエンターテイメントが結集し、まさにマレーシアにおける“娯楽の殿堂”といえるところ。

国内はもちろん、外国からも観光客が大勢訪れるんですよ。どうです?あなたもこの街に住んでみたくなったんじゃないでしょうか!

ゲンティン・ハイランドはマレーシア最大規模のアミューズメントパーク。週末になると大勢の人で賑わう

マンション、お宅拝見!

今回の物件は37階建て。郊外に行けばもっと一部屋が広く、設備が充実している物件もある

この街には代表的な居住地がいくつかあります。

中心部から少し離れたモントキアラ地区は、「ジャパニーズ・ヴィレッジ」とよばれ、日本人が多く住む高級マンションがあるほか、日本料理店や日本の食材を取り扱うスーパーが軒を連ねる場所です。

日本人のみなさんはここに住んでいることが多いですね。

私が住んでいるのは街の中心部に近いバングサ地区といい、外資系企業に勤める外国人が多く住むエリアです。

今回ご紹介する私の家は新築のマンションです。220㎡でゆったりとした広さが自慢。

45㎡ほどのリビングに、キッチン、バスルーム、ウォークインクローゼット、トイレ、書斎、それからベッドルームがふたつあり、妻と一緒の寝室には専用のシャワールームもついています。

ウィークデーにはメイドに家事を頼んでいるので、彼女のためのスペースもあります。

リビングのソファは自分たちで買い換えたが、テレビ台は備えつけのものをそのまま使っている

シャープなデザインのキッチン。足下にも明かりをつけ、戸棚からものを取り出しやすくしている

こだわって改修したというバスルーム。清潔感のある白いバスタブに青いタイルが映える

夫妻の寝室は落ち着いたアジアンテイスト。寝るときにはいつもアロマを焚いているという

新築のマンションではありますが、水回りは性能がいいものに換えました。

ウォークインクローゼットはほとんど奥様のファッションアイテムに占領されている

改修の際、私は知人に紹介された信頼できる業者に依頼しましたが、現地の業者に頼む場合には、スタッフがちゃんと作業をするかどうか、つきっきりで見張る覚悟が必要ですね。

使い勝手に問題がなくても、配管をムキ出したままだったり、部屋との調和をまったく考えない色のペンキを塗ったりしますからね。

インターネットは問題なく使えます。自宅ではテレコム・マレーシアという通信会社の提供する光ファイバーを使い、それ以外に無線ブロードバンドのWiMAXを契約しています。

都心部では、スマートフォンやタブレット端末を使っている人もたくさんいますよ。

クアラルンプールのマンション事情

分譲マンションは“コンドミニアム”とよばれ、充実した設備が特徴です。私の住んでいるコンドミニアムの場合、一世帯につき車庫が2台分あり、居住者が共同で使える施設としてプールが屋外と屋内にひとつずつ。

ほかにもフィットネスジム、テニスコート、サウナ、託児所、キッズルーム、カフェテリア、バーベキューエリア、簡易コンビニエンスストアがあります。

屋外プールはホビー用で、子どもが遊ぶための浅いプール。屋内にはもっと水深のある50mプールを完備している

もちろんセキュリティも万全です。エントランスには常にガードマンがいるほか、建物に入るときやエレベーターを使うとき、部屋のドアを開けるときには、すべて専用のカードキーが必要です。

ここ数年、マンション建設ラッシュは落ち着いてきました。でも、まだ多くのコンドミニアムが建てられています。その大部分は高所得者や外国人向けの物件で、プールやフィットネスジムは、ほぼすべてにありますね。

私のマンションにも把握しきれないくらいの共用施設がありますが、そういった豪華な付属施設がどれだけあるかが、コンドミニアムを選ぶひとつのポイントでしょう。

バーベキューエリアには専用のピット(窯)や調理器具が揃っているので、食材さえあれば簡単にバーベキューパーティが可能

ちなみに、マレーシアの人はきれい好き。築年数が古いコンドミニアムでもきちんと整備されているため、プールなどの施設は清潔に保たれています。

施設の管理費は居住者同士で出し合う仕組みです。管理費は「マネジメント・フィー」、修繕積立金は「シンキング・ファンド」とよばれ、通常はマネジメント・フィーでまとめて徴収されます。

公平を期すために床面積1平方フィートによっていくら支払うかが定められているんですよ。居住者の会合は定期的に開かれ、ほかの居住者とふれあう機会になっています。

コンドミニアム内のペット飼育については、条例で禁止している地区が多いので注意してください。そもそも、マレーシアは敬虔なイスラム教徒が多い国。犬は“不浄な動物”とされているので、ペットとして飼うのはオススメできません。ただ、日系や中華系の人々のなかでは犬を飼っている人が多いようです。

なお、この街で会社を興したい人は、事務所兼自宅として利用できるSOHOタイプのコンドミニアムを選ぶのも手です。マレーシアは居住用のコンドミニアムを会社として申請できず、会社用もしくはSOHO用に建築された物件を所在地にしなければならないからです。

その分、物件は「事務所用」「自宅用」のドアが個別にあり、広い玄関や応接室など、SOHOのために使い勝手のよい構造になっていますよ。


▼ライターのプロフィール)
アフマド・ビン・ラーマット
マレーシアの大手不動産会社勤務。妻と息子の3人暮らし。最近はダイエットのため、週末になると終日フィットネスジムで脂肪の燃焼に励んでいる。

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