マンションアフタースクールプロジェクトPart.11~住民の積極性が、元気なコミュニティを育む~

昨年の11月、盛況のうちに終えた第二回目の住民文化祭。そしてこれまでの間、トライアルとしては最後となる第三回目の住民文化祭に向け、準備を進めてきました。

今回のポイントは、「住民100%」運営による文化祭の実施。私たちマンション・ラボと放課後NPOアフタースクールのスタッフは、できる限りサポーターとしてお手伝いする側にまわり、プログラムの企画や参加者の募集、集客のための告知といった作業は、すべて住民スタッフの方を中心に行っていただきました。

みなさん、日頃から、お仕事や子育て、趣味などで多忙な方ばかり。それでも月に一度の打ち合わせには、できる限り参加いただき、自分の担当するプログラムの進捗状況を共有したり、実施に向けて不足している点を確認されたりしていました。

打ち合わせを重ねていく中で、特に素晴らしいなと感じた点は、住民スタッフの皆さんが、どんどん積極的になっていくということ。

「打ち合わせのテーブルを長方形でならべるのではなく、中央に配置したほうが話しやすいから並べ替えましょう」

「風船があったら、飾りつけを担当しますよ」

「全体の司会なら、私がやります」

「練習が必要なら、お手伝いしますよ」

など、それぞれの「やる気」がどんどんつながり、大きな力となっていくことが、本当に素晴らしいと感じました。

第三回目に向けてのミーティングの様子。住民100%実施だけに、熱が入ります。

事前の文化祭プログラムとブックチェンジのチラシ。住民スタッフの意向で、かなり前から掲示板での告知を行い、集客を図りました。これまでの経験が活かされています。

第三回目の文化祭プログラムですが、最終的に前回も盛り上がった「音楽プログラム」を中心に、プロ顔負けの「作品展示」やワインの楽しみ方を学ぶ「ワインテイスティング」、読まなくなった本を住民同士で交換しあう「ブックチェンジ」と子供向けの「読み聞かせ」、そして気軽に住民同士が交流しあう「居酒屋」に決定。

これだけバラエティに富んだイベントを行うなど、専門業者にお願いするとなると費用も相当かかってしまいますが、すべて自分たちだけでできるプログラムですから、費用もあまりかけずにできるのが良いところですね。

自分たちの趣味や特技を活かしたプログラムを企画・実施することで、住民同士のコミュニティづくりができる。この喜びは、住民スタッフの方にしかわからないと思いますし、住民が主体で行なうイベントだからこそ、本当のマンションコミュニティができあがるのだと思います。

文化祭の告知チラシづくりひとつとっても、自分たちのイベントという意識が高いため、細部までこだわる意見が多数出ました。

音楽プログラムの練習の様子。マンションの子供たちが集まり、大人の演奏をバックに合唱する。本当に素晴らしいです!

文化祭の面白いところは、マンションごとにプログラムがまったく異なるという点。こちらのマンションでは、住民スタッフの方に音楽の趣味や活動をされている方が多いため、「音楽プログラム」が実行できましたが、たとえば料理が得意な人が集まれば「食」を中心としたプログラムができるでしょうし、「スポーツ」好きな方が集まれば、パブリックビューイングやスポーツ系のイベントを実施できるでしょう。

マンションごとに文化祭プログラムが企画され、それがマンションの特長になっていけば、いつか文化祭をマンション同士や地域の交流にも活かせるかもしれません。まさにその土地ごとに異なる「お祭り」のような文化になっていくと、マンションの住まい方に新しい可能性が生まれてくるのではないか、と思いました。

次回は、第三回目の住民文化祭の様子をお届けします。

住民100%主導のコミュニティイベント、ご期待ください!

2014/06/26

プロフィール

平岩 国泰

放課後NPOアフタースクール代表理事。1974年東京都出身。1996年 慶應義塾大学経済学部卒。2004年長女の誕生を機に放課後NPOアフタースクールの活動開始。日本初の“放課後NPO”の活動は、100種類以上の“放課後プログラム”が誕生し、1万人以上の子どもが参加。グッドデザイン賞(2年連続)他各種受賞。


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