個人情報保護法改正に対応!マンション管理組合で行う個人情報の管理と処分方法

マンションの管理組合や自治会が保持している個人情報はきちんと管理されていますか? 特に注意したいのは処分方法です。

マンション内で取り扱う個人情報も、個人情報保護法が適用される

2017年5月の個人情報保護法改正により、これまでは法律の適用は5,000人以上の取り扱い事業者だったのが、改正後は取り扱う個人情報の数にかかわらず、法律が適用されるようになりました。このことにより、マンションの管理組合、自治会、サークルにも個人情報保護法が適用されます。

個人情報とは、氏名、生年月日と氏名、顔写真、パスポート番号、免許証番号など、特定の個人を識別することができる情報です。マンションの場合は、マンション内の部屋番号だけでも、「○○号室の△△さん」として個人が特定できる可能性があります。

管理組合では、誰がどこでどのように個人情報を保管しているのか?

管理組合で個人情報の取り扱いに注意したいのは、以下のようなシチュエーションです。

・理事が自分のパソコンのハードディスクに、居住者名簿などの個人情報を保存している。
・個人情報データを、理事がコピーして利用している。
・個人情報データにパスワードをかけていない。

このように、いままでは名簿を作成した担当理事が個人でデータを保管していることも多かったのではないでしょうか?

マンションに関する個人情報は、誰が(責任者)・どこに(保管場所)・どのように保管しているのかを明確にして、管理組合として責任を持って安全に運用しましょう。

個人情報に関する紙資料やデータは、鍵のついたキャビネットで保管するといった方法も必要です。さらに鍵のついたキャビネットから個人情報を出し入れする際や処分する際には、2人以上の理事が立ち会うなどといった運用ルールをしっかりと決めておきましょう。

理事の中には、会社の業務で個人情報の取り扱いをよくご存じの方もいらっしゃるかもしれません。皆さんの知見を活用して、管理組合として一丸となって取り組んでいきたいものです。
また、管理組合で定めたこれら管理方法を明文化しておくと、理事が交代した引き継ぎ時にも役立ちます。

個人情報保護法についての詳細は、以下サイトで確認できます。
個人情報保護委員会ウェブサイト※外部サイト

個人情報を処分する際に注意することとは?

個人情報の廃棄処分方法

・アナログ(紙など)の場合:
シュレッダーにかける/個人情報廃棄処分業者に委託する/など

・デジタル(データ)の場合:
セキュリティソフトを用いてデータを回復不可能なかたちで完全に消去する/コピーしたデータも同様に消去する

一定期間を過ぎたり古くなったりした個人情報を処分する際には、紙はシュレッダーにかける、データはセキュリティソフトで完全に消去するなどしましょう。データは、ただゴミ箱に入れただけでは完全に消去されていませんので注意してください。大量に紙の名簿やCDRやDVDRなどのデータを処分する場合は、個人情報廃棄処分業者などを活用する方法もあります。

紙の場合は、黒いマーカーで塗りつぶすという方もいらっしゃいますが、これは裏から透けて見える可能性があります。やはりシュレッダーにかけるのが一番安全な処分方法です。

管理組合などで使用した紙を裏紙やメモとして再利用されている場合は、決して名簿などを裏紙として利用しないというルールを徹底しましょう。紙のリサイクルはよいことですが、個人情報保護の観点から考えなければいけません。

まれにマンションのゴミ置き場に、宛先シールがついたままの郵便物や段ボールがそのまま捨てられている様子を見かけます。居住者の皆様の中にも、まだまだご自分の個人情報の管理意識が育まれていなかったりするなど、認識の差があるようです。

これからは、管理組合の理事や居住者の方々全員が、個人情報について正しく理解して運用していきたいものです。

他に、以下の記事も参考になさってください。

個人情報保護法改正に対応!「マンションの安否確認名簿」作成のための書面サンプル

マンションの防災力を高める情報を提供するWebサイト「マンション防災支援」では、岡本正弁護士による、個人情報保護法の5つのルールを始め、マンション内で個人情報保護法への理解を深めて運用していくための注意点をご紹介しています。ぜひ、こちらの記事も参考にしてください。
「個人情報保護法改正とマンション内での災害時名簿の作成」※外部サイト

2017/08/21

プロフィール

国崎 信江

危機管理アドバイザー。危機管理教育研究所代表。女性として、生活者の視点で防災・防犯・事故防止対策を提唱している。文部科学省地震調査研究推進本部政策委員、防災科学技術委員などを務める。講演活動を中心にテレビや新聞など各メディアでも情報提供を行っているほか、被災地域で継続的な支援活動も行っている。

おもな著書に『大地震対策 あなたと家族を守る安全ガイド : ビジュアル版』(法研)、『震度7から家族を守る家: 防災・減災ハンドブック』(潮出版社)、『マンション・地震に備えた暮らし方 (地震防災の教科書)』(つなぐネットコミュニケーションズ)などがある。


株式会社危機管理教育研究所

一般社団法人危機管理教育研究所


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