家庭にあるものでマンションの防災対策—粘着クリーナーでガラス破片を除去

ふだん家庭にあるものを、マンション防災グッズとして活用する方法をアドバイスするシリーズ。今回は、粘着クリーナーの活用方法です。

粘着クリーナーは、災害時にガラスの破片などの危険物除去に役立つ!

コロコロと転がして床やカーペットのゴミを取る粘着クリーナーは、ほとんどのご家庭で常備していらっしゃると思います。
粘着クリーナーは、電気が使えない災害時には、掃除機の代わりにガラス破片などの危険物を除去するのに役立ちます。大地震が起こると、家具固定や耐震ラッチを取り付けていないご家庭では、食器や瓶などが飛び出して相当な量のガラスの破片が室内に散らばってしまうはずです。

停電時に備えて、室内用のホウキやチリトリも準備しておきたいものです。

大きな破片はホウキやチリトリで掃除し、細かな破片は粘着クリーナーで丁寧に取り除きます。災害時には、通常のごみ回収が復旧するまで時間がかかります。また災害ごみは、自治体の別回収となります。マンションの処理ルールによって異なりますが、災害ごみは、回収が実施されるまで各戸で保管しておく必要があるかもしれません。

マンションでの災害ごみ(震災廃棄物)の処理ルールを、熊本地震などの災害事例から考える

・粘着クリーナーによるガラス破片の処理方法

粘着クリーナーで細かな破片を吸着させます。破片を吸着させた粘着紙を切り取って、大きなガラスの破片も一緒に包み、さらに新聞紙などに包んで、安全にガラス破片を破棄できるようにまとめましょう。

・安全な寝床作りに活用

粘着クリーナーは、地震でベッドに散らばった天井や壁面の塵やホコリを取り除いて、安全に眠る寝床作りにも欠かせません。

・マンション内被災生活の間の強い味方として

粘着クリーナーがあれば、電気が使えないマンション内被災生活の間の掃除道具として大活躍してくれます。余震などで埃っぽくなっている室内を粘着クリーナーで掃除できるだけでも、被災生活の快適性が高まります。

我が家ではふだんから粘着クリーナーをお掃除に活用

我が家では、ふだんから粘着クリーナーでフローリングの床や布カバーやクッションなどの掃除を行っています。平面だけでなく、粘着クリーナーは、窓の桟(さん)や網戸などの細かな部分の汚れ取りにも活躍します。粘着テープの種類によっては吸着力が強すぎる場合もありますので注意してください。その辺の加減は、ふだんから使っているとわかるはずです。
粘着クリーナー、シートタイプのモップ、ホウキとチリトリなどと併せて使うと、電気を使わないエコな掃除ができます。

「流通備蓄」ふだん使っているものを災害時に活用する発想を養う

以前から、毎日の食材や日用品を使いながら備蓄する「流通備蓄」の考え方を提唱していますが、「流通備蓄」は食品だけでなく家庭にあるものを少し多めに備蓄して災害時に役立てるというストックの仕組みです。以下の記事では、カセットボンベをいつもより少し多く備蓄するアドバイスを行いました。

国崎流「流通備蓄」のススメ:災害時にカセットこんろを!

災害時には、限られた食材や物資をいかに効率的に使うか、いかに代用品で役立てるか、という想像力とアイデアが求められます。ふだんから、これは災害時に使えるかな?という視点で身の回りのものを捉え直してみると新たな発見や気付きがあるはずです。ぜひ皆さんもご家庭で考えてみてください。

国崎流「流通備蓄のススメ」まとめ

2017/06/05

プロフィール

国崎 信江

危機管理アドバイザー。危機管理教育研究所代表。女性として、生活者の視点で防災・防犯・事故防止対策を提唱している。文部科学省地震調査研究推進本部政策委員、防災科学技術委員などを務める。講演活動を中心にテレビや新聞など各メディアでも情報提供を行っているほか、被災地域で継続的な支援活動も行っている。

おもな著書に『大地震対策 あなたと家族を守る安全ガイド : ビジュアル版』(法研)、『震度7から家族を守る家: 防災・減災ハンドブック』(潮出版社)、『マンション・地震に備えた暮らし方 (地震防災の教科書)』(つなぐネットコミュニケーションズ)などがある。


株式会社危機管理教育研究所

一般社団法人危機管理教育研究所


↑ page top