マンション管理組合同士でつながるメリットとは?ブラウシア主催の住民意見交換会から学ぶ

同じ悩みを抱えるマンション管理組合同士で解決策や成功事例を共有できれば、きっとより良いマンションライフが生まれるはず。今回は、千葉市中央区のマンション「ブラウシア」管理組合が主催した、マンション管理組合同士の意見交換会の様子をご紹介します。

複数の管理組合との意見交換会を企画したきっかけは、テレビ放送「ガイアの夜明け」の反響から!

千葉市中央区にあるブラウシア(総戸数438戸)は、昨年テレビ「ガイアの夜明け」でマンションコミュニティの取り組みが大々的に紹介されました。その後の反響は大きく、全国のマンションから見学の申し込みや問い合わせが数多く寄せられたそうです。

テレビでも紹介された千葉市中央区ブラウシアのマンション交流術

高田前副理事長
「これまでも、お問い合わせ頂いた管理組合さんに対しては、マンションへお招きして個別で意見交換会を催していました。しかしテレビ放送後、お問い合わせ数が多くなったため、すべてに対応することが困難となりました。問い合わせ対応をやめることも検討しましたが、折角問い合わせ頂いたものを断るのも申し訳ないということになり、それならば、こちら側からFacebook等を活用し合同意見交換会を企画することで、回数を絞って開催することにしました」

ブラウシア管理組合のFacebook上で「マンション同士の意見交換会を行いませんか?」と呼び掛けたところ、6つのマンション管理組合が参加。中には関西から参加された熱心な管理組合もありました。

どの管理組合もさまざまな悩みをお持ちのはず。テレビで紹介されたブラウシアの取り組みは、きっと非常に関心の高いトピックスだったのでしょう。今回はその意見交換会の様子をご紹介しましょう。

誰もが学びたくなる!ブラウシアのさまざまな取り組み

6つの管理組合から合計11名が参加した住民意見交換会は、ブラウシアのコモンスタジオで行われました。

住民意見交換会は、以下のような充実したアジェンダで、昼食を挟んでなんと5時間にわたって行われました。

・ブラウシア管理組合の取り組み紹介
・ブラウシアの挑戦と改革はなぜ成しえたのか
・ブラウシア植栽5か年計画
・マンション内見学(植栽現場、シェアサイクル、自販機コーナー、サロン)
・ブラウシアコミュニティ活動
・長期修繕計画作成手順・修繕積立金改定
・参加管理組合の皆さんとの意見交換会

高田前副理事長によるブラウシア管理組合の取り組み紹介。当日の説明資料は十分用意されていて、皆さんにすべての情報をお届けしたいという気持ちが詰まっていました。

八柳前理事長による「ブラウシアの挑戦と改革はなぜ成しえたか」。これまでの取り組みの成功要因を分析。「住民はサービスの提供者であり受益者である」というコメントに頷く参加者。

植栽改修を住民交流の場に活用した事例を紹介する吉岡元副理事長。ブラウシアでは、植栽の長期改修5カ年計画により、枯れた中庭の芝生を人工芝に替えるなど、段階を経て改修工事を進めてきました。

説明後、改修した中庭を見学する参加者。改修後の様子を見学できるのもマンション意見交換会のメリットですね。質問も活発に行き交います。

駐輪場不足問題を改正するために導入したシェアサイクルを見学。二段式の駐輪場は、メンテナンス費削減効果も期待して、平置きへの変更などを検討中。

南修繕委員長による「長期修繕計画書作成手順・修繕積立金改定」の説明。他のマンションの長期修繕計画の考え方や合意形成の方法などの説明を伺えるという貴重な機会でした。

質疑応答の関心は「住民の合意形成」「修繕積立金」「コミュニティづくり」

意見交換会に参加した管理組合の皆様は、80戸から1000戸以上までのさまざまな規模のマンションでした。マンションの規模によって違うことはあるでしょうが、参加者の皆さんとの質疑応答で目立ったのは「住民の合意形成」「修繕積立金」「コミュニティづくり」。その質疑応答を数例ご紹介しましょう。

 ブラウシアでは住民の合意形成がうまくいっている秘訣は何でしょう?


情報公開と透明性にあると思います。
住民の皆さんに関係する理事会議題については、月次の広報誌で周知徹底するようにしています。また、管理会社の見直し、大規模修繕等、住民生活に関係する大きな案件については、住民説明会を開催するとともに、検討進捗を定期的に広報することで、住民の皆さんに対する確実な情報報共有を心がけています。「一部の理事役員だけで密室で決めた」と誤解されないようにすることが重要です。

 ブラウシアでは理事会の出席率が高いようですが、どのようにしているのですか?


理事になってもまったく出席していない人も何名かいらっしゃいます。出席しない方には、面談を個別に行い就任を促しますが、それでも難しい場合は、その年度はスキップし、来期に再チャレンジしてもらいます。全住民が理事役員を平等に就任頂くよう、心がけています。
また、毎年、最初の理事会の後は、意見交換を目的とした懇親会を開催しています。新任の方は何事も初めてのことで、大変不安な状況でもありますし、先輩理事の皆さんと懇親することで、仲間意識が芽生え、その後の理事活動に大変プラスに働きます。また、お互い親身になってくると、なかなか理事会をさぼれなくなりますしね(笑)。

 WEBデザインから電気設備に至るまで協力してくれる多彩な人材はどうやって把握していますか?


理事会に出席していても、能ある鷹は爪を隠すという通り、1年くらいでは誰がどのような特技を持っているかわかりません。数年かけて深く知り合っていくうちに、人となりが見えてきます。やはり、焦らず時間をかけてゆっくり人間関係を構築していくことが、得意分野に即した担当役員就任につながり、結果、理事会組織の強化につながると思います。また、仲間意識も芽生えますので、自然と自らの意思でマンションのために貢献したいという気持ちにもなっていきます。

「感動した」「このマンションに住んでよかった」テレビ紹介で住民の意識が変わった

お子さん達の笑い声が聞こえるブラウシアの中庭。

ブラウシア管理組合の皆さんにとって、他のマンションと情報を共有する場を持つということには、どのような意義があるのでしょうか?

高田前副理事長
「私達も、他の管理組合から学ばせていただいていることが大変多いのです。我々も、大規模修繕計画見直し、シェアサイクル導入、マンション防災立上げの際、まずは、他の成功している管理組合さんからお知恵を借りました。ひとつの管理組合だけで考えるのでは、限界があると思います。また、今回のような各管理組合の困りごとやその取り組みを聞かせていただく事は、我々のマンション運営に対するヒントにもなります。互いに大変有意義な会だと考えています」

吉岡元副理事長
「ブラウシア管理組合の理事は、皆さん現場主義というかフットワークが軽い。こちらから他のマンションに伺って学ばせてもらうことはもちろん、植栽グループは、植栽管理と改修工事をお願いする会社さんのところにも直接伺って打ち合わせします。ちゃんと見て話して聞いてという、対面のコミュニケーションが結局のところ間違いないし、有益なことが多いのではないでしょうか」

また、テレビでブラウシアが紹介されたことで、住民の意識も変わってきました。
住民の方から「テレビを見て管理組合の頑張りを初めて知りました。大変感動しました!」「このマンションに住んでいて良かった!」と声をかけられることが多いのだとか。外から自分達のマンションの取り組みを見ることで、住民にとってもブラウシアに対する愛着が増すという効果につながっているようです。

高田前副理事長
「メディアへの取材対応もそうですが、ホームページやFacebookからブラウシアの情報を積極的に発信していくことは、内に向かっても外に向かってもマンションの評価を高めていくことにつながります。それが引いては資産価値向上にもつながってきているようです。これからブラウシアに引っ越してくる新しい住民にとっても、こうした情報発信は役立ちますから」

マンション住民が情報共有できる場があれば、さまざまな取り組みができるはず

意見交換会後の懇親会。地元の飲食店から取り寄せた食事とビールでカンパーイ。マンションを話題にして、複数の管理組合の理事さんが語り合いました。

日本初の鉄筋コンクリート造りのアパートは、長崎県の軍艦島に建設された旧三菱高島炭坑端島アパート(1916年)だと言われています。軍艦島のアパート以来、日本の集合住宅の歴史は約100年以上続いてきた訳ですが、マンションコミュニティの重要性を再発見することになったのは東日本大震災以降かもしれません。大震災がきっかけとなって、意識的にコミュニティづくりに取り組むマンションが増え始めました。
それまでは、個々に活発な取り組みを行うマンションはあっても、それらがヨコにつながって情報を共有するということはあまり目立って行われてこなかったように思えます。しかし、ここ数年、複数のマンション同士がヨコにつながって、学びや防災に役立てようという動きがさまざまなところで同時多発的に行われています。

マンション・ラボでもヨコにつながるマンション連携の事例を以下の記事で紹介してまいりました。

▼首都圏の理事経験者同士がオンラインとオフラインでつながる情報交換の場
つながる首都圏のマンション、理事経験者同士の学びと情報交換の場「RJC48」

▼同じエリアの3つのマンションがつながっている事例
マンションは、つながるとパワーアップする!?3つのマンション共同主催の防災「炊き出しフェス」

長期修繕計画、コミュニティづくり、防災、管理費、マンションにはさまざまな課題がありますが、解決策や事例を数多く知ることが課題解決のスピードアップにもつながります。何より、今回の意見交換会に参加して感じたのは、ブラウシアの取り組みを知ることでワクワクする「やる気」がもらえること。そして悩んでいるのはうちのマンションだけではないのだということ。
ブラウシアが積極的にバックアップするマンション同士のヨコのつながりが、もっと全国的に広がっていくといいですね。参加した皆さんが、それぞれのマンションでどんな取り組みにつなげていくのかが楽しみです。

取材協力:ブラウシア管理組合

【ブラウシアのその他紹介記事】こちらも併せてお読みください。

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ブラウシアには、管理組合によって運営されている公式ホームページやFacebookページがあります。その他活動は以下をご覧ください。

ブラウシア(管理組合の公式サイト)(外部リンク)
ブラウシア管理組合Facebook公式ページ(外部リンク)

2017/02/07

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