マンションの防災力を高める!ザ・パークハウス横浜新子安ガーデンから、ITツールの活用方法を学ぶ

防災訓練に集まった住民のみなさん(2016年9月)。

防災訓練に集まった住民のみなさん(2016年9月)。

ITツールを積極的に活用して、防災やコミュニティ活動を推進しているザ・パークハウス横浜新子安ガーデン管理組合理事の皆さんに、取り組みの内容や、その利便性とメリットなどについてお話を伺いました。

30~40代の理事が、意欲的に管理組合の運営業務をIT化!

シンボルツリーのクスノキをはじめ、建物を取り巻く歩道に緑豊かな植栽が整備されています。

シンボルツリーのクスノキをはじめ、建物を取り巻く歩道に緑豊かな植栽が整備されています。

JR京浜東北線「新子安」駅から徒歩4分のザ・パークハウス横浜新子安ガーデンは、2015年3月に竣工したばかりのまだ新しいマンションです。1期から2期の理事には自ら立候補した方も多く、自らマンションを良くしていこうという意識が高い住民が多いそうです。

お話を伺った理事の皆さん。写真向かって左から、理事(防災担当)、理事長 野邨(のむら)健太さん、理事(防災担当) 中場崇之さん。

お話を伺った理事の皆さん。写真向かって左から、理事(防災担当)、理事長 野邨(のむら)健太さん、理事(防災担当) 中場崇之さん。

——すでに第1期管理組合の理事会活動からITツールを導入されたと伺いました。導入のきっかけは何でしょうか?

野邨さん「理事会のやりとりは主にメールで行っていたのですが、誤送信のリスクも考えられます。何かいいITツールはないかと検討を始めました。WEB経由で情報共有ができるビジネス向けのグループウェアも検討しましたが、マンションの管理組合の業務に特化しているということで、管理組合支援サービス『Mcloud』の導入を決定しました」

『Mcloud』は、ネットに接続できるPC、スマートフォン、タブレット、携帯があれば、理事会だけでなく住民のみなさんも登録して使える管理組合支援サービスです。導入にあたっては、2015年7月からまず理事会メンバーのみで運用をスタート。十分な試用期間を経て、2016年4月から全戸で利用スタートさせました。
住民のみなさんが使用するためには各戸で登録してもらう必要がありますが、現在全戸497戸中400戸の住民のみなさんが登録。理事も含め住民のみなさんには30〜40代の子育て世代が多いせいか、ITツールも抵抗なく浸透しているようです。
では具体的にITツール活用のメリットをお伺いしていきましょう。

管理組合支援サービス『Mcloud』(外部サイト)

メリット(1)議事録や理事会資料を集約できるデータ保存箱活用で、情報共有がスムーズ

中場さん「マンション理事は15名いるのですが、主に30〜40代。最近ではシニアの方もスマートフォンやタブレットなどを普通に使っていらっしゃるのでITツールの導入には抵抗感もありませんでした。使ってみると、理事会の日程調整や出欠確認に非常に便利でした。
議事録や理事会資料はすべてデータ保存箱に保存できるようになったので、担当役員の資料の引き継ぎや情報共有がぐんと便利になりました。これまでは、夜中のメール送信は遠慮していたこともあるのですが、好きなときにすぐに連絡を入れられるので管理組合活動のスピードアップにもつながりました」

アナログ管理だと、管理組合の資料が理事それぞれのパソコンに保存されているというケースも少なくありません。情報がデータで一元化されたことにより、理事が交代しても過去の情報を共有できるのがいいですね。

メリット(2)全戸向けアンケート機能で、住民の意見の吸い上げが簡単

——実際にITツールを活用してみて良かった点は何でしょうか?

中場さん「理事会の日程調整や出欠確認の他に、全戸向けアンケート機能を使って、共用部分のミニショップの活用方法について皆さんの意見を聞いたこともあります。アンケートは、パソコンやスマートフォンから回答できますし、いままで通り紙の回答用紙も併用できます。集計も手間いらずですごく助かっています」

アンケートは集計の手間が負担なもの。ITツールによって集計が楽になり気軽にアンケートが実施できるようになったことで、総会決議や議題化する前に、住民のみなさんがその問題についてどう考えているか、事前情報を得るためのツールにも活用できるのではないかと考えていらっしゃいます。アンケートについては、まだ年に一度くらいしか使っていないそうですが、これから積極的に活用したいそうです。

メリット(3)配布物削減に役立つ!将来的にはペーパーレスを目指す

理事会では、『Mcloud』の画面をプロジェクターに映して情報を共有しながら進めます。

理事会では、『Mcloud』の画面をプロジェクターに映して情報を共有しながら進めます。

野邨さん「将来的にはペーパーレス化を目指していますが、ネットが使えない方や抵抗感のある方もいらっしゃいますので、その点は配慮しつつ、書面での対応も実施しています。これまでにも紙の配布物が多すぎるという住民からの意見がありましたので、紙で配布物を見たい方にはコンシェルジュに行っていただいたり、管理ツール上で閲覧していただいたりと、選べるようになっています」

メリット(4)防災機能を活用して安否確認!大々的な防災訓練にも活用

『Mcloud』の防災機能の画面。マンション被害状況の把握や居住者の安否確認が、スピーディーに反映できます。

『Mcloud』の防災機能の画面。マンション被害状況の把握や居住者の安否確認が、スピーディーに反映できます。

管理組合は、防災活動にも意欲的に取り組んでいます。『Mcloud』の全戸利用開始から2ヵ月後には、オプションの防災機能も使い始めました。2016年9月に開催した大規模な防災訓練では、実際に防災機能を活用して被害状況の確認や居住者の安否確認訓練も実施しました。

敷地内のサークルガーデンは地域防災拠点となっており、ここで防災訓練が行われました。

敷地内のサークルガーデンは地域防災拠点となっており、ここで防災訓練が行われました。

地域防災拠点で防災用マンホールトイレを組み立てる様子。

地域防災拠点で防災用マンホールトイレを組み立てる様子。

建物内での防災訓練の様子。全戸配付の在宅マグネットシートを玄関扉に掲示し、『Mcloud』登録者には、安否確認機能を使って報告してもらいました。

建物内での防災訓練の様子。全戸配付の在宅マグネットシートを玄関扉に掲示し、『Mcloud』登録者には、安否確認機能を使って報告してもらいました。

——大々的な防災訓練が行われた様子ですね。参加人数も多かったのではないでしょうか?

防災担当Aさん「2016年9月の防災訓練には、約300名の方が参加してくださいました。4月に熊本地震があった後なので住民の関心が高かったのだと思います。防災訓練で、玄関の在宅マグネットシートを掲示したのが336世帯。安否確認機能の訓練もできたので、この訓練を次の防災活動へ役立てたいと考えています」

竣工当初からマンション防災マニュアルが装備されていたこともあり、防災担当班を設けることも、ごく自然な流れだったのだとか。また全戸アンケートの実施により、要支援者情報リストもすでに作成済みです。防災訓練の参加人数も多く、今後のマンション防災の取り組みが期待できますね。

住民の防災意識の高さ、クリスマスイベントなど活発なコミュニティが醸成中

2016年12月にエントランスホールで行われたクリスマスイベント。クリスマスツリーの前でサンタさんの格好で記念撮影する子ども達が楽しそうです!

2016年12月にエントランスホールで行われたクリスマスイベント。クリスマスツリーの前でサンタさんの格好で記念撮影する子ども達が楽しそうです!

2016年12月には、管理組合の初企画によるクリスマスイベントが開催されました。イベントのお知らせやボランティア募集も『Mcloud』から呼びかけたそうです。

「サンタになろう!」の催しのクジ引き景品。住民のみなさんからは新品オムツやサイン入りサッカーボール、近所のお鮨屋さんやパン屋さんからはご招待券などの景品提供があり、クジ引きが盛り上がりました

「サンタになろう!」の催しのクジ引き景品。住民のみなさんからは新品オムツやサイン入りサッカーボール、近所のお鮨屋さんやパン屋さんからはご招待券などの景品提供があり、クジ引きが盛り上がりました

他にも、ステージショー、手作りワークショップ、包丁研ぎ、靴磨きなどのミニイベントが用意されていて、エントランスホールは楽しげな様子の住民のみなさんで溢れていました。

野邨さん「今までは管理会社主導で行っていたクリスマスイベントですが、今回は初めて管理組合主導で企画しました。管理会社、取引のある企業、地元の飲食店さんなどに協力いただき、飲食ブースの設営やクジ引きの景品もたくさん集まり、400名位の住民のみなさんが参加して大盛況でした」

「住民が経営するマンション」という意識

エントランスホールに設営されたテーブルで飲食やお喋り。みんな楽しそうです!

エントランスホールに設営されたテーブルで飲食やお喋り。みんな楽しそうです!

——管理組合主導のクリスマスイベントは大成功でしたが、今後どんなマンションコミュニティにしていきたいとお考えですか?

野邨さん「去年“住民が経営するマンション”というキーワードがマスコミで目立ちました。我々も、一部の人だけが引っ張っていくのではなく、みんなでマンションを経営していくという感覚で進めていきたいと考えています。
すでに“住民が経営する”という意識で、さまざまな取り組みをしている先輩マンションもあります。その活動を見倣いつつ、自分たちならではのマンションの理想形を模索したいですね。
また、マンションのホームページを作成して外部に向けても情報発信を行い、住民からも外部からも評価されるマンションとして成長していきたいと思います」

今後の課題は、住民のみなさん全員の『Mcloud』活用と、ITツールを使えない人に対してどうアプローチしていくかということだそうです。これだけITツールをうまく使いこなしている様子を拝見すると、住民のみなさん全員登録の日も間近なのではないでしょうか。今回、理事の皆さんの取り組みや考えを伺ってみて、防災やコミュニティづくりに意欲的な新しい世代のマンションコミュニティが育まれているのだなという気がします。これからどんな独創的な取り組みが生まれてくるのか、その未来が楽しみです。

ザ・パークハウス横浜新子安ガーデン

img_46832015年3月竣工。地上10階建て・地下1階建て、総戸数497戸の大規模マンション。開発前から、横浜市、三菱地所レジデンス、地域住民の3者による新子安街づくり推進委員会を発足して、建設計画の協議が行われる。敷地内には、地域防災拠点、認可保育所、学童保育施設、地域交流施設を設置。地域に根付いたマンションとして、管理組合が積極的にコミュニティ活動や防災活動を展開している。

2017/01/27

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