女性でもできる!マンションの「蹴破り戸(隔て板)」の蹴破り方のコツ

keyaburi

マンションのバルコニーから避難する際に使う蹴破り戸(隔て戸)の蹴破り方を、東京消防庁 本所防災館で体験しました。他に、暗闇の中で煙から逃げる際の注意についてもご紹介します。

蹴破り戸を実際に蹴破る体験

本所防災館にある、マンションのバルコニーを再現したコーナー。

本所防災館にある、マンションのバルコニーを再現したコーナー。

マンションで火災が起こった時に避難経路となるのは、玄関またはバルコニーの2箇所です。バルコニーに設置されている、隣戸へ避難するための蹴破り戸(隔て戸、隔て板、戸境壁とも呼ぶ)は、マンション・ラボのアンケート結果によると、96.9%の人が「蹴破り戸を破ったことがない」と答えています。

以前にもマンション・ラボでは、防災訓練用の蹴破り戸体験キットを使って、女性でも蹴破れるかどうかを試してみました。

%e8%b9%b4%e7%a0%b4%e3%82%8a%e6%88%b8「ラボ編集部の何でもやってみ隊!」で、訓練用の蹴破り戸(隔て板)をレンタルして蹴破ってみました。訓練用キットでは、バランスの取り方や力の入れ方が難しく、チャレンジした編集部員は、足を若干怪我してしまいました。→マンションの「蹴破り戸(隔て板)」は、果たして簡単に蹴破れるのか!?〜いのこ、流血の挑戦〜

訓練用の蹴破りキットでは、本物とは力の入れ方も異なってくるはずです。今回は、よりマンションでの蹴破り戸体験に近づけるべく、東京消防庁 本所防災館にご協力いただき、施設内に設置されている蹴破り戸で「蹴破り戸体験」をしてみました。
※本所防災館では、通常蹴破り戸体験は実施していません。今回の取材のために特別に体験させていただきました。

本所防災館に設置されている蹴破り戸。

本所防災館に設置されている蹴破り戸。

両手で手すりと壁を持って自分の体を支え、片脚で蹴破り戸を蹴ります。

両手で手すりと壁を持って自分の体を支え、片脚で蹴破り戸を蹴ります。

靴底全体が蹴破り戸に当たるように、思い切って蹴ります。一瞬手すりから手が離れてしまいましたが、ずっと手すりを握っていた方が安全です。

靴底全体が蹴破り戸に当たるように、思い切って蹴ります。一瞬手すりから手が離れてしまいましたが、ずっと手すりを握っていた方が安全です。

一撃で蹴破ったところ。さらに何回か蹴って割り、穴を広げていきます。

一撃で蹴破ったところ。さらに何回か蹴って割り、穴を広げていきます。

鋭利な割れ方をしている箇所を割り広げて、体全体が通れる穴を開け、隣戸に避難できました。

鋭利な割れ方をしている箇所を割り広げて、体全体が通れる穴を開け、隣戸に避難できました。

本所防災館の職員さんのアドバイス通り、
「実際に火が迫って来ている気持ちで真剣に」
「蹴破り戸と水平に靴底が当たるように思い切り蹴る」
にやってみたら、女性でも一発で蹴破ることができました!

体験してわかったこと!安全に蹴破るための3つのポイント

実際に蹴破り戸を蹴破ってみてわかったことは、以下の3つです。

【蹴破り戸を安全に蹴破るための3つのポイント】

(1)蹴るときにバランスを崩さないよう、両手で体を支える。
蹴破り戸の両サイドにある手すりと壁を両手でつかみ、蹴るときにバランスを崩さないように自分の体を固定すると、足に力が入れやすいです。これは蹴破り体験キットではわからないことでした。

(2)スニーカーなど、底の厚い靴を履いて蹴る。
スニーカーや革靴など、底の厚い靴が安全です。バルコニーに置いてあるサンダルや、かかとまでしっかりホールドされていない靴は、途中で脱げて危険です。

(3)蹴る角度は、つま先からではなく、足裏全体を蹴破り戸に垂直にあてるように。
蹴破り戸を蹴るときは、足裏全体が垂直に蹴破り戸に当たるようにします。つま先だけで蹴ると、足の指を怪我したり骨折したりするおそれがあります。

※上記3点をしっかり実行すれば、女性でも容易に蹴破ることができます。この3点だけは、頭に入れておくといいですね。

蹴破り戸を物や植木鉢でふさいでいないか?いま一度確認と周知徹底を!

蹴破った瞬間、足はまっすぐ蹴破り戸の向こうに突き刺さった形になりました。
「もしここに何か硬い物が置いてあったら?」と想像すると怖いですね。
大きな物や植木鉢などを蹴破り戸の前に置いていないか? マンション全体で再確認と周知徹底を行いたいものです。

衣類や靴下、靴で身体を守る必要性がある

一回蹴破っただけでは穴が小さいので、さらに何回か蹴破って、体全体が入る位の穴を開ける必要があります。一度穴が開けば、あとは蹴破りやすくなります。蹴破り戸の破片は、隣のバルコニーに飛び散りますので、鋭利な破片には注意が必要です。

一回蹴破っただけでは穴が小さいので、さらに何回か蹴破って、体全体が入る位の穴を開ける必要があります。一度穴が開けば、あとは蹴破りやすくなります。蹴破り戸の破片は、隣のバルコニーに飛び散りますので、鋭利な破片には注意が必要です。

靴もそうですが、洋服も注意が必要です。素足を出している半ズボンや薄いパジャマ、スカートでは、足首や足を怪我する可能性があります(前回の「やってみ隊」でもそうでした!)。裾の広がっていない厚手のパンツを履いていると安全です。

なお、蹴破り戸を蹴破った際の避難方法については、以下の記事でもご紹介しています。こちらもあわせてお読みください。

[知っておきたいマンション防災知識]蹴破り戸(隔て板)からの避難


では、次のページでは、マンション内で火災が発生して真っ暗になった状態での、煙から安全に避難する方法をご紹介します。

2016/12/28

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