マイカーが凶器に!駐車場や保育園の送り迎え時に要注意!幼児の駐車場事故

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自宅や保育園の駐車場で、ご両親や祖父母、お友達の車に幼児がはねられたという事故をニュースで見かけます。この痛ましい事故はなぜ起こるのか、注意すべき点を考えてみましょう。

自宅や幼稚園・保育園の駐車場で、幼児が車にはねられる事故はなぜ起こるのか?

今年8月に、保育園の駐車場で4歳の女の子が軽乗用車にはねられて重体になったという痛ましい事故がありました。事故を起こしたのは、同じ保育園に通うお孫さんを車で送ってきた67歳の女性でした。
この事故だけでなく、自宅の駐車場や幼稚園・保育園の駐車場で、親や祖父母が運転する車に幼児がひかれるという事故がよく起こっています。

2016年9月 複合施設の駐車場内
女性が駐車時に、同行していたママ友の幼児(1歳)をひいて死亡。

2016年8月 保育所駐車場
同じ保育所に通う孫を送ってきた祖母が、幼児(4歳)をひいて重体。

2016年4月 自宅駐車場
父親が、車の移動中に女児(1歳)をひいて死亡。

2015年7月 コンビニ駐車場
女性が、母親とコンビニに来ていた女児(1歳)をひいて重体。

どうしてこのように痛ましい事故が起こるのでしょうか?

・慣れた場所だからこそ、油断してしまう

事故が起こっているのは、自宅や幼稚園・保育園の駐車場、商業施設やコンビニ駐車場など、運転している方がふだんから乗り入れ慣れている場所です。運転している方にとっては、自宅だから、慣れた場所だから、という“いつもの場所だから”意識が、気の緩みや注意力の散漫につながっているのでしょう。皆さん、一様に「(子どもがいることに)気付かなかった」「まさか飛び出してくるとは思わなかった」と話していることからもよくわかります。

・幼児は、大人の予想外の行動をする

1〜4歳の幼児は、予想外の行動をとります。降りた途端に保護者が乗っている車を追いかけてくる、急に何かに気を取られて走ってくる、車の動きが見えていない、保護者の車だから安心している、などが考えられます。
また、1〜4歳の幼児の身長は、運転手からすると死角に入りやすいのでさらに注意が必要です。

突然思いもよらない行動をとるのが子どもです。大人が注意して、こうした痛ましい事故を予見するしかありません。車を運転するときは、常に最悪のシナリオを考えて、それを回避するために慎重に行動するようにしましょう。

静音設計のハイブリッドカーは、車が近づいてくる音を認識しにくい!

最近のハイブリッドカーは、エンジン音が静かで、発進時も音もなくスムーズです。逆に静かすぎて、幼児やお年寄りが、車の接近に気付かないという危険な面もあります。

国土交通省では、ハイブリッドカーと電気自動車に「車輌接近通報音」を発生させる装置の取り付けを義務付けること発表しました(2016年10月7日発表)。

国土交通省「ハイブリッド自動車等の車両接近通報装置」及び「前照灯の自動点灯機能」を義務付けます。(外部サイト)

しかし全車両が対応できるまでには、もう少し時間がかかるでしょう。ハイブリッドカーや電気自動車を所有している方は、音がしないために幼児が車の接近に気付かない可能性も考えて、一層の注意を払うようにしましょう。

また、国土交通省では、車が駐車場でバックする際に起こる事故を減らすため、車後方の安全を確認するための「バックカメラ」の搭載を義務付けることを検討し始めました。それだけ車後方が運転手の死角になりやすいということです。駐車時には、必要以上に後方に注意しましょう。

マンションの敷地内や駐車場では、子どもから目も手も離さないで!

マンションの敷地内や駐車場でも、幼児連れの場合は注意してください。特に敷地内だと、車の行き来もないため、保護者も安心しがちです。その気の緩みに注意しましょう。
「先にエントランスへ行っていていいよ」など、子どもだけで行動させるのも厳禁です。

うちでは、まだ子どもが小さくて荷物や乳児を抱いていて手が離せない場合は、私の洋服を持たせて「絶対に放しちゃダメよ」と教えていました。いまでは、幼児の迷子防止グッズなどもたくさんありますので、車の乗り降り後に子どもから目を離さないためにも、こうしたグッズも活用してみてください。

73285246_o5子どもが掴んで楽しくなる持ち手付きトートバッグ。これなら、目が離せない子ども連れでも安心ですね。子育て・孫育ての経験から企画開発された商品だそうです。BABAラボ「しっぽトート・ライオン」(外部サイト)

また、マンションの駐車場では、以下の点に注意して行動してください。

・子どもに絶対車のドアを開閉させない。
・車から乗り降りする際には、必ず手を引いて一緒に行動する。子どもだけを先に降ろさない。
・マンションの駐車場では絶対遊ばせない。遊んでいる子どもを見つけたらすぐに注意する。

駐車場での子どもの事故は、決して起こってはいけないものです。
事故を防ぐためには、大人が注意するしかありません。できる限りのさまざまな手段を使って、こうした悲しい事故を防ぎたいものです。

2016/11/10

プロフィール

国崎 信江

危機管理アドバイザー。危機管理教育研究所代表。女性として、生活者の視点で防災・防犯・事故防止対策を提唱している。文部科学省地震調査研究推進本部政策委員、防災科学技術委員などを務める。講演活動を中心にテレビや新聞など各メディアでも情報提供を行っているほか、被災地域で継続的な支援活動も行っている。

おもな著書に『大地震対策 あなたと家族を守る安全ガイド : ビジュアル版』(法研)、『震度7から家族を守る家: 防災・減災ハンドブック』(潮出版社)、『マンション・地震に備えた暮らし方 (地震防災の教科書)』(つなぐネットコミュニケーションズ)などがある。


株式会社危機管理教育研究所

一般社団法人危機管理教育研究所


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