マンションの避難ハッチ(避難はしご)万が一のときに使いこなせますか?

避難ハッチを使ったことがある人はマンション生活者のわずか7.2%!

地震や火災など万が一の災害が発生した際に、マンションにおける避難経路のひとつとなるのが、ベランダなどに設置された「避難ハッチ」。

地震によって玄関ドアが変形してしまった場合などに「二方向避難」の経路として大切な役割を果たす「避難ハッチ」ですが、では、みなさんは緊急時にきちんと使いこなせると自信を持って言えますか?

マンション・ラボが行った「避難ハッチに関するアンケート」調査によると、自宅のバルコニーに「避難ハッチ」があると回答したマンション居住者は全3366人中52.3%の1760人。

では、そのなかで“実際に”「避難ハッチ」を使ったことがある人の割合はどのくらいでしょうか。

Q.避難ハッチの使い方を知っていますか?
グラフ読み込み中...
Q.避難ハッチを使ったことはありますか?

グラフ読み込み中...

上記のグラフの通り、「避難ハッチの使い方を知っている」と答えた人の割合は74%に上ります。

一方、避難訓練などを含めて「実際に避難ハッチを使ったことがある」人は、わずか7.2%。“知っている”と“使ったことがある”人の割合には、大きなギャップがあることがわかりました。

「地震や火災などが発生した緊急時には、誰しもが通常とは異なる精神状態に置かれます。そんな状況のなかで、これまで一度も練習したことのない行動を行うことは、簡単ではありません。いざ『避難ハッチ』を前にして、足がすくんでしまう人もいるかもしれません。避難訓練などを通じて実際の避難経路を体験しておくことも、マンション防災における大切なポイントです」

とは、危機管理教育研究所の代表で危機管理アドバイザーの国崎信江さん。

避難ハッチを開け、はしごを降ろし、ゆっくりと下の階へと降りる。言葉にするととてもシンプルな動きですが、緊急時に落ち着いてこれらの動作を行うことは、やはり簡単ではなさそうです。

ましてや、一度も使ったことのない避難器具となれば、なおさらです。特にお年寄りや小さなお子様を連れての避難なら、その難易度は高まってしまうのではないでしょうか。

今回のアンケートでは、実際に「避難ハッチ」を使ったことのある人の体験談も寄せられているのですが、ざっと眺めただけでも……。

慌てているとはしごを下ろすのに手間取りそう(40代・男性)

けっこう揺れるのだと思った(40代・男性)

普段から訓練していないと難しいと感じました(50代・男性)

実際の場面では落ち着いて使用できるか心配です(30代・女性)

先が固定されていないので、不安定だと感じた。先に降りた人が持っているなど、助け合いが必要(50代・女性)

上の階から降りてくるところに洗濯物を干さないようにしているが、実際に使う場面で障害物がないか心配(40代・女性)

といった声が多く寄せられていました。やっぱり、「避難ハッチ」を実際に使ってみないと分からないことは、たくさんありそうです。

というわけで今回マンション・ラボ編集部では、危機管理アドバイザーの国崎信江さんとともに、あの「オリロー」を製造する「避難ハッチ」メーカー「松本機工株式会社」に取材を敢行しました。

次のページでは、「避難はしご」をめぐる現場からのリポートをお届けします。

次のページ:安全性を追求する「避難ハッチ」製造の現場

2013/07/11

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