マンションで表札を掲げていない部屋は、いい?悪い?

マンションの表札、防犯面で注意するべき点は3つ

写真はイメージです。

マンションで、集合ポストや玄関の表札を掲げていない人が多いようです。

プライバシー上の問題を考慮し、あえて表札を掲げていない人もいます。

防犯面で表札について注意したい3つのポイントは、以前の記事でご紹介しましたので参考になさってください。

防犯面で注意したいマンションの表札の表記

表札のない部屋は、“存在感の薄い”家?

防犯面での注意を踏まえた上で、やはりマンションではきちんと表札を掲げたいものです。戸建てで表札を掲げていない家はほとんどありません。マンションは表札を掲げなくてもいいのでしょうか?

表札のない家は、名前も顔もない“存在感が薄い”という印象を受けますし、マンションコミュニティとの関係性も拒絶しているように感じます。

表札は、マンション内のコミュニティツールの一つ

表札は、たかが表札と割り切れるものではありません。同じ屋根の下に住む人がどういう人であるのかを知らせるコミュニティツールの一つであり、相手に安心感をもたらすものです。

何気なく目にする表札の情報から、隣は〇〇さん、そのお隣は〇〇さんと記憶して仲間意識を高めていくものです。表札がなければ本人にはその気持ちがなくても、“出せない理由は何か”と気にさせてしまうことや“関わりを持ちたくない”という表れなのかと不安や不快感を与えてしまう恐れがあります。

しかも、災害が起きた際、その部屋の住人の名前がわからず、心配しても声をかけることもできず、救出が二の次になることも考えられます。

これまでも、災害時の被害を軽減するにはマンション内でのコミュニティが重要と伝えてきましたが、表札を掲げないことは、防災面で自らの立場を危うくしているともいえます。

つまり論点を整理すると、マンションでは、防犯面を重視すべき集合ポストの表札と、コミュニティツールの一つである部屋の表札を分けて考える必要があるのです。

部屋の表札と集合ポストの表札の役割について

▼部屋の表札と集合ポストの表札
マンション
部屋の表札 集合ポストの表札
・ マンションコミュニティに対しての役割
・ 防災面やコミュニティ面で、ある程度の情報開示が必要
・ 外部に対しての役割
・ 防犯面で、プライバシーを必要以上に出し過ぎない

表札へのプライバシー対策は必要ですが、コミュニティ内ではある程度の情報開示を考慮すべきでしょう。コミュニティ内でどこまでの情報を開示するのか、自分の中で折り合いをつけて線引きを行うことが大切です。

玄関に指定の表札プレートがないマンションであれば、表札を自己表現の一つとして、書体やデザインを工夫してみましょう。表札はその家の顔ですから、見ればなんとなくその家のイメージが想像できますよね。

新しい年に向けて表札を見直してみてはいかがでしょうか。工夫された表札の多いマンションは雰囲気が明るくなりますし、生活を楽しんでいる様子が伝わってきます。

2014/01/10

プロフィール

国崎 信江

危機管理アドバイザー。危機管理教育研究所代表。女性として、生活者の視点で防災・防犯・事故防止対策を提唱している。文部科学省地震調査研究推進本部政策委員、防災科学技術委員などを務める。講演活動を中心にテレビや新聞など各メディアでも情報提供を行っているほか、被災地域で継続的な支援活動も行っている。

おもな著書に『大地震対策 あなたと家族を守る安全ガイド : ビジュアル版』(法研)、『震度7から家族を守る家: 防災・減災ハンドブック』(潮出版社)、『マンション・地震に備えた暮らし方 (地震防災の教科書)』(つなぐネットコミュニケーションズ)などがある。


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一般社団法人危機管理教育研究所


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