不審者を立ち入らせない!マンション駐輪場・駐車場の防犯対策

マンションの中でも、比較的部外者が入りやすいのが駐車場や駐輪場です。犯罪の可能性の芽を摘むためにも、不審者を立ち入らせないための駐車場・駐輪場の防犯対策をアドバイスします。

死角になりやすい駐車場・駐輪場での犯罪率が高い

警視庁の平成22年の犯罪情勢によると、小中学生の子供が犯罪に遭いやすい場所のトップとして駐車場・駐輪場が上げられているのをご存じでしょうか?先日マンション・ラボにて実施した防犯に関するアンケートにおいても、居住者がマンション内で防犯上の不安を感じる場所として、駐車場がトップに上げられています。

Q.お住まいのマンションのどのような場所に、防犯上の不安を感じますか?(複数回答可)

お住まいのマンションのどのような場所に、防犯上の不安を感じますか?

「マンションの防犯に関するアンケート」 調査結果の詳細はこちら

同アンケートには、「駐輪場は暗いうえに外からの出入りが自由。いつ不審者がいても不思議ではない。自転車のかごにゴミを捨てられていたことがある(てやんでいさん)」や「駐車場(敷地内)で、車の盗難があり、自分の車と近い場所だったので怖くなった。(マオさん)」といったコメントも寄せられました。居住者が漠然と不安を感じていたり、実際に被害にあったりしているようです。

以前の記事「放火させない・狙わせない!マンションの放火防止ポイント」でもお話したように、マンション内の駐車場・駐輪場は、特に用のない人以外は立ち入らないため、人の目が届きにくい場所です。ぜひこの機会に、ご自分のマンションの駐車場・駐輪場の防犯対策を見直してみましょう。

【駐車場・駐輪場:共通】防犯チェックポイント

・部外者からわかりやすい場所・入りやすい場所にあるか?

駐車場や駐輪場が部外者がわかりやすい・入りやすい場所に位置する場合は、居住者もなるべくパトロールするようにしましょう。「関係者以外立ち入り禁止」「防犯カメラ作動中」といったステッカー設置は心理的なプレッシャーとしても有効です。

・中は十分明るいか?

駐車場・駐輪場内が暗いと、防犯カメラも役立ちません。明るさを増やすようにしましょう。人が立ち入ると点灯するセンサーライトも防犯面で役立ちます。

・死角がないか?

不審者が隠れやすい場所を潰しておくことが大切です。死角部分には防犯カメラを増やす、死角をなくすためにカーブミラーを設置する、などの対策が必要です。

・行き止まりがないか?

不審者と鉢合わせてしまった場合、2方向以上に出入り口のない行き止まり構造は逃げ場がなく危険です。そういった構造の場合は、緊急時の非常用ブザーを設置することなども検討しましょう。

駐車場

【駐車場の防犯対策】車上狙いから車を守る!

車内にモノを置かない

バッグや貴金属、挿しっぱなしのETCカードなどが一見して車内に見えている状態は、車上荒らしに遭う危険性が高くなります。まずは車内の見える場所にモノを置かない習慣を徹底しましょう。また、フロントガラスのサンシェードや車窓カーテンなどを使った車内を見せない工夫も、車上狙い防止には有効です。

必ず施錠する

意外と多いのが無施錠のまま駐車場に停めていることです。また、スペアキーを駐車場や車の外回りに置くという習慣がある人は、いますぐやめましょう。

盗難防止装置の設置

最近は、電子キーの照合システムによるイモビライザーなど、さまざまなハイテクな盗難防止装置がありますので、こうした装置を取り付けるのもひとつの方法です。

【駐輪場の防犯対策】子供を犯罪から守る!

小さい子供だけで駐輪場へ行かせない

小さいお子さんのいるご家庭では、たとえほんの少しの時間でも子供だけで駐輪場へ行かせない・一人にさせないようにしましょう。たとえば、駐車場まで来て忘れ物に気付いて、その場に子供だけ残して取りに戻るのは危険です。そのわずかな隙に犯罪に巻き込まれてしまう恐れがあります。

駐輪場の管理を徹底する

自転車が乱雑に停めてある・汚れている・照明が切れているなど、駐輪場全体の管理が悪いと、その場所に隙があると思って狙われやすくなります。駐輪場のモラルの徹底が犯罪の抑止力につながります。使用する人同士で、マナーを守り、気付いた人が積極的に整頓を心がけましょう。

駐輪場

居住者全員の防犯意識が、マンションの防犯力を向上させる

駐輪場も駐車場も、敷地外への出入りしのしやすさが必要なため、部外者を完全にシャットアウトすることは難しい場所ですが、マンション全体で防犯対策に取り組むことでかなりの予防効果が見こまれます。

マンションの共用部分を使用しているのですから、駐輪場が乱れていたら積極的に片づけるなどしてお互いに気持ちよく使える状態を保ちましょう。そして、不審者を発見したら注意する・管理組合に報告するなど、小さな不安の種を潰していくのが、犯罪抑止につながります。

以前「防犯アンケートに見る、防犯心理の盲点とその対策法」でもご紹介したように、小さなヒヤリ・ハッとした出来事は、大きな事件の初期サインです。「みんなで自分たちのマンションを守る」意識で、小さな出来事も逃さず、マンション全体で情報共有して、しっかりした防犯対策を施していきましょう。

参考:防犯優良マンション・防犯優良駐車場認定制度について

管理組合でマンションの防犯設備自体を見直したい場合には、東京都などいくつかの自治体で実施されている「防犯優良マンション・防犯優良駐車場認定制度」の審査基準の中の「駐車場・駐輪場」の項目が役立ちます。ご検討の際には参考にしてみてください。

東京防犯協会連合会「東京防犯優良マンション等審査基準」

2011/11/29

プロフィール

国崎 信江

危機管理アドバイザー。危機管理教育研究所代表。女性として、生活者の視点で防災・防犯・事故防止対策を提唱している。文部科学省地震調査研究推進本部政策委員、防災科学技術委員などを務める。講演活動を中心にテレビや新聞など各メディアでも情報提供を行っているほか、被災地域で継続的な支援活動も行っている。

おもな著書に『大地震対策 あなたと家族を守る安全ガイド : ビジュアル版』(法研)、『震度7から家族を守る家: 防災・減災ハンドブック』(潮出版社)、『マンション・地震に備えた暮らし方 (地震防災の教科書)』(つなぐネットコミュニケーションズ)などがある。


株式会社危機管理教育研究所

一般社団法人危機管理教育研究所


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